圧倒的安さ!サイゼリヤの裏にある、秘密とは

サイゼリヤが、明日5月18日、全店一斉休業を実施するらしいですね。今回は、そのサイゼリヤのコダワリの経営について、見てみましょう。

安さの秘密は、SPA化

ミラノ風ドリア299円。圧倒的安さ。学生時代にお世話になった方も多いのではないでしょうか。そんな圧倒的低価格の商品を提供しているサイゼリヤの秘密、SPAについて、説明していきたいと思います。

なぜ、低価格にこだわるのか

サイゼリヤが開店したのは、1968年。千葉県の青果店の上の2階で、初めはほとんど来客は無かったそう。そこで、全品7割引きにしたところ、1日に20人だった客数が、600人から800人に増えたのだとか。

えっ、30倍じゃん…。

ですが、低価格にしたため、十分に利益を得ることが出来ませんでした。そこから経営関連の本を読み、「超大規模なスケール化」にたどり着いたそう。

SPAとは

SPAとは、製造から小売りまでを一気通貫して行うビジネスモデルです。UNIQLOが有名ですね。UNIQLOは、製造、企画から販売までを行う、SPAモデルです。

ですがサイゼリヤは、食材を作るフェーズから行っています。全てに関わっているのです。

サイゼリヤの商品に適した食材を、品種改良するフェーズから行っています。

食材を無駄にしない、サイゼリヤの工夫

例えば、トマトを種から作っています。

普通、トマトはサイズがバラバラで、規格に合わないものは、廃棄されてしまいます。

そこでサイゼリヤは、95%が同じような大きさになるよう、品種改良をしたのです。

更に、残り5%を、コンカッセにして提供することで、完全に無駄を無くしています。

どのように、SPA化を進めたのか

では、どのようにSPA化を進めたのか。その軌跡を見てみましょう。

食材の直輸入化

まずは、食材の直輸入です。

例えば1993年に、イタリアから、ワインの商社を介さずに、直輸入を始めました。1994年にはオリーブオイル、チーズ、パスタなどを直輸入しています。

間に業者を入れないことにより、極限までコストカットを行っているのです。

ちなみに、このような形態を、中抜きと言います。

食材の自社生産化

1997年に、初の大型工場(セントラルキッチン)を設立しました。

しかし初めはなかなか上手くいかず、食品メーカーから転職してきた技術者たちに助けられ、自社生産するに至っています。

現在では、直接購入と自社で生産で9割を占めています。

SPA化によるデメリット

サイゼリヤモデルの弱点は、固定費が大幅にかかること、利益の維持が難しいことの2つです。

自社で工場を持っていれば、固定維持費がかかるのは明白ですね。

利益の維持が難しい理由は、販売キャッシュフローがマイナスになってしまうことです。原材料を自社で生産している為、売り上げの入金より先に、仕入れの決済が来てしまいます。

その為、キャッシュを持ち続けていなければいけないのです。

サイゼリヤが、低価格を維持出来る理由

では、どのようにしてサイゼリヤは低価格を維持したまま、店舗を拡大することが出来たのか。見てみましょう。

ROIによる出店戦略

ROIとは、利益/投下資本です。これが30%に達しなければ、出店しない、という規律を定め、新規出店の際に守らせていたそう。

そして出店後、少なくとも毎年ROIが20%出るようにしているのです。

品質の安定化

品質を安定させるためには、温度、湿度、収穫からの経過時間、運搬時の振動の4つが大事だと考えています。

どの店でも同じ品質で提供する、という思いの元、それらを守っているのです。

品質の悪い店があると、嫌なイメージが付きますもんね

メニュー開発

サイゼリヤがメニュー開発の際に重要視しているのは、

  • 毎日でも食べられる「日常食」を目指す
  • 素材本来の味を活かし、余計な味付けをしない

の2つです。

豊富な食材を使うのではなく、あえて絞り、メニューの数さえも絞ることにより、核となる商品を徹底的に磨いています。

みんな大好きミラノ風ドリアに至っては、1000回以上の改良を行ったんだとか。

更に、メニューを5つの要素

  1. 見た目
  2. 食前の香り
  3. 食後の香り
  4. 価格

で点数付けし、社長自らが、一品一品を採点しているのだそう。

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サイゼリヤ流、環境を整える「仕組み」

サイゼリヤは、ただ安いだけではありません。それを支える仕組みが機能することにより、お客様に価値を提供しているのです。

大切なのは、付加価値

例えば、サイゼリヤでは揚げ物をしません。その理由は、掃除に時間がかからないからです。

多くのお店では、油周りを週に2~3回、30分~1時間かけて行うのに対し、サイゼリヤではわずか3分。しかも2日おきです。

そのようにして生産性を上げ、サービスの質を高めているのです。

無駄を極限まで減らす

他にも、通常ではキッチンが総面積の1/3なのに対し、サイゼリヤでは1/5だったり、皿の持ち手までマニュアル化されているなど、無駄を減らすことに徹底しています。

それらがあってこそ、丁寧な接客による付加価値が生まれるのです。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。安くするためとはいえ、ここまでやっているとは。もはや執念ですね。

マーケティング手法として、コストリーダーシップ戦略はありますが、どうしても、安かろう悪かろう、というのが付いて回ってしまうと思います。

マクドナルドは、そうでしたね。

マクドナルドの戦略についての記事はこちら

ですが、安いだけでなく、質の高さまで担保しているとは。サイゼリヤ、恐るべし。

コストを下げるために何か取り入れたいという方。どれか真似してみてはいかがでしょうか。